舞台と客席の間には目に見えない壁があるんです。客席から舞台には踏み込めない。両者の距離が凄く近くなったり遠くなったりすることはあっても、同じ場所に立つってことは決してない。
だから私は公演で何度か客席からの声があったと聞いて正直気分がよろしくなかったんです。勝手にですが。その時の彼らの気持ちを考えるとドキっとするというのもそうなんですが、他のお客さんも含めた会場全体の空気が固まるのが耐えられません。
そう思ってました。
でもここ数日のcurioさん*1の日記を読んで

あんまり客席の変化に過敏になってると、舞台の上で起こっている変化に気づかないし、それは凄く勿体無いことだと思うのです。

という言葉にガツンと来ました。あーもしかして私は勿体無いことをしているのかなと。勝手にドキドキしてヒヤヒヤして余計な心配をしてる。気にしなければ気にならない程度のことで過敏に反応してしまう自分がいる。彼らならそのコールに対しても巧い切り替えしができるのに。これはこれからの公演を続けていくにつれて彼らはどんどん慣れていくのでしょうか。ただ、それにお客さん自体が慣れてしまって客席側からのコールが増えるというのはまたう〜ん…となってしまうのですが。
curioさんも言うようにこんなに近い彼らを目の当たりにする(私はしてませんが)のは初めてのような気がします。これはきっと地方効果だと思うのですがどうでしょう?待って待って待ち続けてやっと来てくれた彼らを迎え入れるお客さんの暖かな空気、雰囲気。それを彼らもしっかり感じ取ったからこそ向こうから歩み寄ってくれて今回のように舞台と客席がギリギリまで近づいて一つになる。
私もいつかこんな舞台を実際に自分の肌で感じられる日が来るのかな、とワクワクします。